採決で、押しボタンを押さず、山本太郎は棄権しました。
拉致は卑劣で残虐な犯罪行為であり、
国家犯罪として、
追及されるべき問題である、
と山本太郎は考える。
と前置きし、棄権の理由を記します。
理由は、問題提起の為。
拉致問題の解決と対北朝鮮政策について、政府から納得できる説明はない。
拉致問題は、これ以上時間を掛けられないところまで来ているのではないだろうか。
1番は、拉致家族の方々の高齢化。
失った家族との時間を一刻も早く取り戻せますようにと、この国に生きる人々ならば、そう祈らずにはいられないはず。
いつまでも長引かせる訳にはいかない。
ならば、政治が選択している方法が、
適切かどうかが常に話し合われる必要があるはず。
平成18年から輸入、21年から輸出を全面禁止。
それによって、拉致問題に進展はあっただろうか。
本当に効果的なのだろうか。
経済制裁を続ける事、そして、その一部解除などで、どのような効果が出たのか、国会での説明はない。
その分析がなされなければ、
意味がないし、逆効果になっていれば、
取り返しがつかない。
だからこそ、国会での説明が必要ではないだろうか。
昨年の7月4日から北朝鮮への制裁は、
一部解除された。
理由は、拉致被害者を含む全ての日本人に関する調査開始を踏まえたもの。
制裁を一部解除する事で相手側が軟化、そこにお金を積めば話が上手くいくと考えたのだろうか。
これは、昨年の衆議院選挙を睨んだ動きで、拉致被害者の帰国を実現し、
支持率を上げ、解散総選挙に向かう段取りだったのではないかと考える。
しかし、思う様に運ばず、
結果を出す事はできなかった。
場当たり的な政治利用が相手国に、
完全に見透かされた形だ。
制裁を強めたり、弱めたりを繰り返す事で、得られたものは、一体何だろう。
北朝鮮という国がそんな事に一喜一憂し踊らされるとは思えない。
日本から得られぬ利益は、別口で何とか担保している、と考えるほうが現実的ではないだろうか。
これまでに行った経済制裁によって、拉致被害者の帰国に結びついただろうか。