PONGISAYOKUって何ですか?

軍事部門を抱えた会社は犯罪企業である。 自衛隊・米軍、軍事基地が必要だと洗脳されている国民が一気に減少している。Linkfree

ピケテイ『21世紀の資本論』が人気であるナ。

この分厚い著作がもう13刷りだぜ。
日曜に行った神戸の外れの小さな本屋に3冊も置いてあったのには吃驚した。
1000ページ弱の大著であるトマ・ピケティ著『21世紀の資本論』が、発売1週間で6000部も売れ今では6刷り13万部。
みすずは上手く行くと3万部くらいは行けるんじゃないかと思ったらしいが、予想を遥かに超えたわけだ。
知り合いが先日の来日時、ホテルのエレベーターからロビーへの間、偶然ピケティ夫妻と一緒になった、
そのとき二人はどこかで見た東京のある建物についてずーっと話していたということだった。
奥さんは20代の後半らしいが、学者の夫婦というよりは研究者の仲間同士のようだったと言っていた。
で、『21世紀の資本論』だが主張の骨子は勿論「r>g」。
資本収支率(the rate of Return on capital)は経済収支率(the rate of economic Growth)よりも大きいということを驚くべきデータの集成でがんがん証明している。この本はこの膨大な統計資料をじっくり検討するだけで6000円の価値はあるね。
これはバークレーのエマニュエル・サエズやイギリスのアンソニーアトキンソンらとの共同研究による大きな成果だろう。
英米仏の本当に真面目な経済学者というよりは経済科学研究者による集積の結果分析とも言える。
じっくり読めばスリリングな面白さが広がって行く。
一般の読者は2部から読めばいいが学生ならしんどいだろうが飛ばさないでゆっくり読んだほうがいい。
ピケテイは資本論と関係ないと言っているが、それはウソ、本意ではない。
資本論も読めとは言わないが、せめて齧るぐらいしないとこの本で世界を大きく掴むことは出来ない。
しかし、興味を引かれたのは実は1955年頃に一世を風靡したクズネッツ曲線である。
21世紀の資本論』は、実はこのサイモン・クズネッツのクズネッツ曲線に対する反措定の著作なのである。
もっと言えば、ピケティによるノーベル経済学賞に対する痛烈な批判ともなっている。
サイモン・クズネッツは1971年に「実証的手法にもとづく理論」でノーベル経済学賞を受けているが、
これは1955年に発表したクズネッツ曲線理論(?)の資本主義(つまりアメリカ)の格差はある地点で拡大が止まり広がることはないという仮設を証明した、証明したことになっている。データを都合よく取り出した大うそなんだが、ピケテイはこれを200年というロングスパンの資料群で一蹴している。「実証的情報は5%で、95%は思索」に過ぎないとまで言っている。何が「実証的手法にもとづく理論」だよ、とノーベル経済学賞のレベルを嘲笑っている。ノーベル経済学賞ほどインチキな賞はないからね。
クズネッツ曲線理論の1955年と言えばソ連ワルシャワ条約機構を立ち上げ、国内では1家に1軒の別荘をなどと共産主義絶好調(?)の時期であり、アメリカもゴ・ジン・ジエムの南ベトナムフランスに代わって乗り込もうとしていた。
(因みにピケテイが産まれた1971年頃からベトナム戦争終結に向けた秘密交渉が動き始めていた。おそらくピケテイの両親の多感な時代はアメリカのベトナムへの介入と軌を一にしていた筈だ。)

サイモン・クズネッツノーベル賞受賞は質の悪い詐欺師のような経済学者ミルトン・フリードマンロバート・マートンマイロン・ショールズの「論功」受賞と同じだよね、
論功って、勿論、ウォール街へのだよ。
真面目な実証的研究者であるフランス人トマ・ピケテイにとって「95%の実証的手法」でこの本を完成させるためには950ページという分量は必要だったのだ。
それでもユーロを買う気にはなれないって?
対ドルではなく対円で買えば・・・・。

書くのを忘れるところだったが、池田信夫の解説本、ふざけてるのか?
あんなもん売っても罪にはならないのかよ。