陸上自衛隊での性暴力の被害を告発した五ノ井里奈さんが記者会見し、防衛省に対して「ハラスメントを根絶してほしい」と改めて訴えました。 元陸上自衛官・五ノ井里奈さん:「世間が注目したから重い処分を下したと思われないように、これからはハラスメントに対する処分を厳格化することで、ハラスメントを根絶してほしいです」 防衛省は、五ノ井さんが部隊に在籍していた時に胸を触ったり、押し倒して性的な接触を強要したなどとして先週、男性自衛官5人を免職処分としました。 五ノ井さんは、部隊ではセクハラが「コミュニケーションの一部」のように行われ、「感覚が麻痺していた」と述べたうえで、「処分は真っ当だ」と評価する考えを示しました。 一方、五ノ井さんは、加害者のうち3人から弁護士を通じて示談を提示されたと明らかにしました。 元陸上自衛官・五ノ井里奈さん:「相手側から『個人責任を問われるか疑問があるが』として、謝罪の意思を表すために一人約30万円の示談金を提示されました。『個人責任を問われるか疑問がある』という言葉を見て、非常に残念に思いました」 五ノ井さんは、示談を提示された際の発言で、「ことの重大さを軽く受け止めているのではないか」と感じ、代理人を通じて「どう責任をとるか」と再度質問していると明らかにしました。 回答の内容次第では示談には応じず、民事訴訟を検討する考えです。