2021-11-11 瀬戸内寂聴さん死去 99歳 昭和32年の「女子大生・曲愛玲(チュイアイリン)」で新潮社同人雑誌賞を受賞したが、後の「花芯」の官能描写をめぐり、男性中心の文壇から批判を浴びた。復活を遂げたのは小説「田村俊子」。奔放な生き方ゆえに誤解も多かった明治生まれの流行作家、田村俊子の評伝小説だ。以後、才気ゆえに稀有(けう)な人生を歩んだ近代日本の女性たちに光を当てていく。 無政府主義者・大杉栄とともに虐殺され、雑誌「青鞜」最後の編集者だった伊藤野枝の恋と波乱の人生をつづった「美は乱調にあり」、続編「諧調は偽りなり」は代表作。