12式SSMについては、防衛省が9月の概算要求時点で関連予算を27億円と計上。今月に入って、長射程化した上で艦艇や戦闘機への搭載も目指すとして増額した。
政府は、相手の脅威圏外から自衛隊員の安全を確保しつつ対処することが目的として、敵基地攻撃への利用を否定。だが延長後の射程は900キロ程度となる見込みで、能力上は日本領域内から他国への攻撃が可能になり、専守防衛を逸脱する恐れが指摘されている。
他国に侵入可能なF35Aは4機で391億円、艦艇からの離着陸が可能なF35Bは2機で259億円の取得費を計上。F35Bを搭載する「いずも」型護衛艦の改修費は203億円で、甲板の耐熱加工や艦首の形状変更により事実上の空母化を進める。
米政府が一方的に契約価格や納入期限を変更できる「対外有償軍事援助(FMS)」による調達費は2543億円で、前年度比46%減。防衛省担当者は「今回は偶然、高額の調達がなかった」と説明しており、今後増額に転じる可能性がある。