1917年11月7日、
弁証法をたたえる
不正がまかりとおっている。
抑圧の千年計画が立っている。
暴力が請けあう、何も変らねえぞ。
ひびく声は支配者の声だけで
市場では搾取ががなる、本番はこれから。
しかも被支配者の多くがいっている、
ぼくらののぞむことはできっこない。
生きているかぎり、できっこないとはいうな!
堅固なものも堅固ではない。
変わらずにいるものはない。
支配者がしゃべりおえれば
被支配者が口をひらくのだ
なんで、できっこない、などというのか?
圧政が続くなら誰のせいだ? ぼくたちのだ。
それが打ち砕かれるなら? やはりぼくたちのだ。
うちのめされるままにまかせず、立ちあがれ!
途方にくれていず、たたかえ!
状況を把握していれば、阻む何があろうか?
思え、きょうの敗者はあすの勝者、
できっこないは、きょうのうちにも! となる。
(B ・ブレヒト作 野村修訳)