シリアは2013年に
化学兵器禁止条約に調印し、
ロシアの仲介による取引の一環として、米国による軍事行動を回避すべく、
化学兵器の備蓄をすべて引き渡した。
ロシアが介入し、いまアサド政権にとって圧倒的な軍事状態の優勢を前に、シリア平定が目前に迫っているこの時期、
化学兵器など使う目的も理由も情勢もない。
国連の調査はおろか議論さえ行わずに
アメリカが一気にシリア爆撃を行ったことは、この
化学兵器がシリア政府のものではないと証明しているようなものだ。
ロ
ロイター通信によると、米軍の攻撃は軍用機や滑走路、燃料施設が標的とされた。
国防総省はミサイル発射についてロシア軍にも事前通告し、同基地のうちロシア軍のいる区域は攻撃していないとしている。
シリア国営テレビも七日「米軍が多数のミサイルでシリアの軍事施設を侵略した」と報じた。シリアは、一貫して
化学兵器の使用を否定している。
ロシアのペスコフ大統領報道官は7日、米国のシリア攻撃について、「
プーチン大統領は
主権国家に対する侵略と考えている」と厳しく非難、米ロ関係に「重大なダメージを与える」と述べた。
ロシア大統領府の発表によると、
プーチン氏は6日、
イスラエルのネタニヤフ首相とシリア情勢について電話で協議した。
プーチン氏は「綿密で公正な国際調査が行われていないのに、根拠なく非難することはだれに対してであれ受け入れられない」と述べた。